■非管理職はより“直接的なサポート”を求めている傾向が明らかに。
上司に対する“期待”に12ポイントの差も
「上司はわからないことを事前に教えるべきだ」と考える人の割合は、管理職で34.9%、非管理職では46.9%と、12ポイントの差が生じました。
また、「上司は手取り足取り教えるべきだ」という項目でも、管理職は31.5%に対し、非管理職では40.3%と、非管理職の共感層は管理職より8.8ポイント高く、非管理職がより“直接的なサポート”を求めている傾向が見られます。
さらに、「上司は自分に合った仕事を振るべきだ」と考える割合は、管理職で48.1%、非管理職で55.7%。非管理職の6割近くが、“自分に合わせた配慮”を期待していることがわかります。
■上司の“支援”は部下に響かない?
「目標設定」や「進捗管理」における重視度合いのギャップが明らかに
部下のマネジメントにおいて、管理職は「目標設定」(47.3%)や「進捗管理」(48.1%)を重視している一方、非管理職が上司に重視してほしい項目としては、それぞれ「目標設定」31.7%、「進捗管理」33.3%にとどまる結果になりました。この結果から、管理職が重視している「目標設定」や「進捗管理」などの“支援型”マネジメントは非管理職が上司に求める度合いとは大きなギャップが生まれていることがわかりました。
さらに、非管理職に上司に憧れているか質問してみると、憧れている非管理職はわずか13%程度にとどまる結果となりました。
今回の調査では、管理職と非管理職の間で、「会社の方針への理解・共感」や「マネジメントに求めること」に意識のギャップが発生していることが明らかになりました。
上司と部下の双方が「良かれ」と思って行動していても、根本的な価値観や期待がズレていることで、現場ではすれ違いやストレスを生んでいる可能性があります。
企業においては、こうした意識ギャップを“可視化”し、上司・部下間で期待値をすり合わせる機会を設けることが、よりよいマネジメント環境づくりにつながります。